あなた、もしかしてHSP(Highly Sensitive Person)じゃないですか?

HSP

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こんばんは。ダイチです。

久しぶりに心理学について真面目な記事を書きます。

 

Contents

はじめに

 

最近ツイッターでちょっと話題になったんですけど、HSPって知ってますか?

そこまでメジャーな用語ではないので、知らない人の方が多いかもしれません。

でももし、あなたがHSPだったとしたら、あるいは家族や友人にHSPの人がいるとすれば・・・

HSPについての知識は必須と言えるかもしれません。

人口の約15パーセントの人が該当すると言われるHSP。(かくいう僕もですが)

今日は、このテーマをざっくり解説していきます。

 

HSPってなんだ?

 

タイトルにもあるように、HSPとはHighly Sensitive Person の頭文字をとったものです。

和訳すると、「とても繊細な人」、あるいは「とても敏感な人」といったところでしょう。

大多数の人よりも、繊細で敏感な気質を持つ人間をHSPと呼ぶのです。

この呼称は、アメリカの心理学者エイレン・N・アーロン博士が1996年の自著『The highly sensitive person』ではじめて用いられました。

 

何に対して敏感なの?どれくらい繊細なの?とすぐに疑問が浮かぶでしょうが、それは少しだけ横へ置かせてください。

詳しいことは後にして、もっとその輪郭部分の話をします。

 

先ほど、僕はHSPを「繊細で敏感な気質を持つ人間」と言いました。

では、気質とは一体何でしょう?

真っ先に思い当たるのは、性格、とほぼ同じものではないか、という答えです。

ですが、これは完全な誤答です。

気質とは、生来的、先天的なものです。

一方、性格とは、生来的なものと後天的なもの、またその他の環境や経験によって左右され、形成されるきわめて複合的な概念です。

少し難しい言い方をするなら、気質は性格に影響を及ぼしますが、性格が気質に影響を及ぼすことはありません。

 

気質は変えようがありません。

身長や、髪の色が変えられないのと同じです。

性格は常に変化します。意識しようがせまいが、です。

気質というものが、自分の意思や努力に関係なく、コントロール不能のものであることが理解されたならそれで十分です。

この点は、よく勘違いされるところなので要注意です。

 

また、もう一つ注意するべき点があります。

それは、HSPは病気でもなければ障害でもないということです。

これ大事なことです。

ADHDとかLDとか、発達障害のスペクトラムや種類分けにこういうアルファベットの頭文字が使われるようになって久しいですが、HSPはこれらとは全く関係がありません。

HSPは、単にとても敏感な人、なのであってそれは病気や障害ではありません。

やや特殊な少数派の気質だ、ということです。

少々ややこしいことに、HSPは精神疾患になりやすい、というデータがあるのはあるのですが、これはHSPのストレス耐性が低いことに原因があります。

しかしながら、それは気質自体が病気なわけではなく、HSPの特性についての適切な知識理解があれば、そのストレス耐性も改善されます。

 

HSPチェックテスト

 

人口の約15~20%がHSPと言われています。

そこそこ高い数字ですね。

では、アーロン博士のチェック項目に従って自分がHSPかどうか確かめてみてください。

YESかNOで答えてみてください。

 

1、自分を取り巻く環境の変化にすぐに気が付く

2、他人の気分に左右される

3、痛みにとても敏感である(弱い)

4、忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが守られる場所が恋しくなる

5、カフェインに敏感に反応してしまう

6、明るい光、強いにおい、ざらざらした布、サイレンの音などの圧倒されることがある

7、空想に耽りやすい

8、騒音で悩んだことがある

9、美術や音楽に深い感動を覚えやすい

10、自分は良心的な人間だと思う

11、びっくりしやすい

12、短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう

13、他人が不快な思いをしている時、何をしてあげたらよいかすぐにわかるほうだ

14、一度にたくさんのことを頼まれるのは嫌だ

15、ミスや忘れ物をしないようにいつも気を付ける

16、暴力的な映画やテレビは避けるようにしている

17、あまりにたくさんのことが身の回りで起こると神経が高ぶる

18、空腹になると何かしらの強い反応が出る(気分が悪くなる等)

19、日常生活に変化があると混乱しやすい

20、デリケートな味、音、音楽などを好む

21、動揺するような状況を回避することを最優先している

22、競争や観察をされると、いつもの力が発揮できない

23、子どものころ、親や先生から「内気だ」「繊細だ」と言われたことがある

 

 

以上、お疲れ様でした。

12個以上YESであればほぼ間違いなくHSPだそうです。

ちなみに自分は16個でした。

どうでしたか?

では次に、HSPの特徴を詳しくみていくことにします。

 

 

HSPの特徴

 

※以下の内容は日本のHSP研究の第一人者である長沼睦雄氏の「敏感すぎる自分を好きになれる本」を参考にしています。

 

 

特徴⓵ 刺激に敏感に反応する

 

HSPの人は五感のうちのいずれか、またはすべてが非HSPの人に比べて格段に敏感であることが分かっています。

聞こえないはずの周波数の音が気になったり、生地の肌触りに異常なこだわりがあったり、誰も臭わない香りを感じたり、と様々です。

とにかく、五感が鋭い、ということです。

五感が鋭いと、感じるものが多くそれだけ刺激を多く取り込むことになります。

ですから、HSPの人は普通より多くの刺激に反応することとなり、疲れやすくもあります。

ですが、取り込む刺激の強度はそのまま、ひらめきやインスピレーションの源泉ともなりますから、悪いことばかりでもありません。

ただ、五感が鋭く、人よりも刺激を多く取り込むということを知っておいてください。

ちなみに一昔前から学校では、古いテニスボースに切れ目を入れて机やいすの脚の下にかぶせてるんですが、これはHSPをはじめ敏感な聴覚を持つ生徒への配慮です。

 

特徴② 人の影響を受けやすい

 

HSPの人は、他人との境界線が非常に薄い、と言われています。

もともと共感性が豊かなのと、他人の言動から受け取る刺激量も多いことが手伝って、人は人!自分は自分!という思考が大変苦手です。

特に、人の感情によって自分の気分まで左右されるという経験をもつHSPの人は多いです。

気をつけなければならないのは、「過剰同調」です。

これは、共感というレベルを超えていて、「自分の心の中に相手の感情が濁流のようになだれ込んでくる」ような感覚なのだと言います。

HSPの人にとって、この点を理解し、他人との距離感を整え、自分と人との境界線を強く意識することは大変有用です。

似たようなことをアドラーが言っています。

彼はよく、「それは誰の問題か?」という視点を持てと説きました。

誘いを断れば、あの人をおこらせるかもしれない・・・

この場合、「誘いを受け入れるか断るか」は自分の問題であって、「相手が怒るか怒らないか」は、相手の問題です。

なぜなら、「相手が怒るか怒らないか」は、自分が確実にコントロールできる問題ではないからです。

 

特徴③ 直観力があり、ひらめきが強い

 

ここは少し僕の個人的な考えが入ります。

長沼氏は、HSPの優れた直観力は潜在記憶へのアクセスの強さに関係があるとしています。

潜在記憶とは、意識には上ってこないものの脳の深くに貯蓄してある記憶のことで、記憶の定期預金みたいなものです。

普通の人よりも潜在記憶とのリンクが盛んにおこなわれるため、大量の情報をもとに物事を素早く判断できるHSPは直観力があるのだ、ということが書かれています。

対して、アーロン博士は、HSPの優れた直観力やひらめきへの説明理由として第六感を持ち出しています。

ここで詳しくは書きませんが、HSPの人の中には、超能力じみた力を持っている者も少なくない、というわけです。

僕は、今のところ長沼氏の論を支持しています。

HSPの人が潜在記憶へのアクセスが得意、ということは納得できるからです。

なぜなら、HSPの人がその敏感さゆえに一つひとつの経験を普通よりも強烈に潜在記憶へ焼き付けているとすれば、そこへのアクセスが容易になる、ということも有り得ると考えるからです。

さて、難しい話になってしまいました。

HSPの人は、直観力やひらめきの力が強いというのは、今のところ信じても良いと思います。

ただ、その理由がまだ定説化されていないということです。

 

特徴④ マイペースを好む

 

HSPの人はその多くが慎重さを持ち合わせています。

石橋を叩いて渡るタイプです。

HSPは、何事においても周囲に惑わされることなく、自分のペースで慎重に丁寧に行動することに心地よさを覚えます。

逆に、臨機応変の行動は苦手としています。

一説によると、HSPは人類の種の中で“抑制”を担っていた個体の遺伝子を持っているのではないかといわれています。

種が生き残るには、冒険と保険の二つが重要です。

新たな地へ移動し、食べ物を見つけ、領土を拡大する個体もいれば、それらの暴走を止め、冷静沈着にものごとを考え、行動のタイミングを計る個体も必要なのです。

進化論的に、HSPは、その後者の遺伝子を強く受け継いでいるのではないかと考えられています。

そう考えれば、様々なHSPの特徴も納得できるものばかりなのではないでしょうか。

また、HSPには内向的な人が多く、内的な生活(精神生活)を大変重視する傾向があることも分かっています。

 

特徴⑤ ストレス耐性が低い

 

HSPは受ける刺激量が多くストレスを受けやすいです。

多くの刺激を受けるということは、それを処理し、反応しているということなので、非HSPとくらべて単純に消費エネルギーが高いです。

それはつまり、身体的・精神的なストレスを多く感じるということです。

また、他人への共感性も高く対人的にも疲れやすいと言えます。

さらに、言葉を深読みしたり、刺激に過剰に反応してしまうことも多いため、幼いころの教師の叱責や厳しい両親のしつけがトラウマになってしまう場合も多い、とアーロン博士は言っています。

 

最後に

 

ざっくりですが、HSPについて説明してみました。

自分ももしかしたらHSPかも!?という人もいるのではないかと思います。

本文中では、あえてHSPの長所!みたいな章は設けていませんが、HSPには固有の長所があるということは書かずして自明のことです。

鋭敏であり、共感性が高く、直観力に優れ、マイペース。

エネルギー消耗が激しく、自己主張が難しく、臨機応変が利かない。

コインの表と裏、どちらをみているか、それだけのことです。

ただ一つ忘れてはならないのは、HSPの人が実力を発揮するのは、自分に合った環境で、マイペースに行動ができている時だ、ということです。

自分に合わない環境で、他人のペースで仕事をするHSPは悲惨な目に合います。(まぁ、非HSPでも十分に悲惨になる可能性もあるが)

ですから、自分はHSPだと確信したら、自分を取り巻く環境にだけは注意して、そこに関してだけは妥協せずにいてもらえたらなと思います。

 

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

また暇な時に書きます!(^^)!

では!

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