いかにして「ただの寄せ集め」は「チーム」になるのか?組織心理学のススメ 【絶対ためになるTEDプレゼン⑳】

チーム

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どうも、ダイチです。

 

happiness project では、「絶対ためになるTEDプレゼンシリーズ」として、みんさんにオススメのプレゼンテーション動画を厳選して紹介しています。(TEDとは?)

今日のテーマは「チーム」です。

ジャンルで言うと組織心理学というやつです。

この記事では、いかにして“ただの集団”が“チーム”へと変貌を遂げるのか、その過程や条件について動画とともに考察します。

所属している集団の質を上げたいと思っている方、リーダーとしての資質向上を目指す方には有意義な情報化と思いますので、最後までお付き合いください。

前に、あなたはgiverそれともtaker? 「組織心理学」というジャンル 【絶対ためになるTEDプレゼン⑧】 という記事も書いているので合わせて読んでもらえるとより面白いかなと思います

 

Contents

“チーミング”とは

 

みなさんは、「チーム」と一言聞いて、何を思い浮かべますか?

おそらく多くの人は、何らかのスポーツではないでしょうか。

チームプレー、チームワーク、チームスピリット、チーム一丸、などこうした言葉を我々はスポーツの世界でたくさん耳にします。

しかし実は、チームには2種類のチームが存在していて、スポーツの世界で一般的とされるチームはその片方でしかありません。

例えば、サッカーの日本代表や、とある高校の野球部、などのスポーツ集団はいわゆる“高度なチーム”です。

戦績や彼らのパフォーマンスが高度だからそう呼ぶのではありません。

集団としてかなり条件が整っているのでそう呼ぶのです。

高度なチームの条件は以下の通りです。

 

・メンバーが同質的である(年齢、能力、職業等の共通点が多い)

・同じ目的意識を持っている

・メンバーの変動が少ない(構成員の入れ替わりが少ない)

・ある程度長期間一緒に過ごす

・比較的少人数である

 

一方で今日のテーマである「チーミング」の原理は、いわゆる「高度なチーム」に関するものではありません。

いうなれば「緩いチーム」に関するものです。

高度なチームに対して緩いチームの特徴は以下のようになります。

 

・集団のメンバーが流動的

・メンバーの立場や経験性別や年齢までバラバラ(異質的)

・比較的大人数である

・共通の目的意識があるとは限らない

 

チーミングとは、高度なチームの作り方のノウハウではありません。

何もかもバラバラな全くの他人同士をゆるやかな繋がりをもつ集団に変化させるノウハウのことです。

 

ではなぜ、今チーミングが注目されているのでしょう?

普通に考えれば、緩いつながりの集団よりも、高度な集団の方が重宝されそうなものです。

実際にプレゼンテーターも、「可能であるならば、そしてそれが有効であるならば高度なチームを作った方がよい」と言っています。

 

答えは、「現在の社会で“高度な集団”を作り上げて課題に挑むのはほとんど無理なこと」だからです。

そしてまた、「同質的なメンバーの集団(高度な集団)で解決できる問題が実社会から無くなってきている」からです。

例えば、今私は学校に勤めていますが、その中で高度な集団を作ろうと思うといきなり壁にぶつかることに気が付きます。

 

・学校には様々な立場の人間が関わる(管理職・教育委員会・教諭・講師・非常勤・用務員・事務員・カウンセラー・警察・保護者etc)

・転勤等があり、メンバーが流動的

・それぞれの目的が異なる(生徒第一・家庭第一・お金第一・出世第一)

・年齢、性別、専門、能力がバラバラ

 

こんな具合です。

しかし、まったくの他人同士としてあるわけにもいかない。

なぜなら、それだと業務の効率が悪すぎるし、みんなで取り組まなければ解決されない課題もあるからです。

よって、結局「他人同士ではないものの、高度でもない緩いつながりを持つ集団」としての形を模索することになります。

 

みなさんの職場はどうですか?

おそらく「高度な集団」が機能する場は少ないのではないかと思います。

かといって他人同士でいるわけにもいかない。

そこで注目されているのが「チーミング」なんですね。

 

TEDプレゼン 「いかにしてただの寄せ集めはチームになるのか」

 

※日本語字幕でご覧ください

 

チーミングの方程式

 

ただの寄せ集めがチームになるために必要なことはそう多くありません。

以下に示します。

 

① 謙虚なリーダー

「自分は答えを知らないからみんなの力を貸してくれ」というスタンスのリーダーがまず必要です。

リーダーの謙虚さは、メンバーの安心を生み出します。

 

② メンバーの好奇心

緩いチームではメンバー同士が異質なのでそれぞれが好奇心を発揮するとお互いに良い刺激となり、アイデアは想像を超える広がりを見せます。

これが“高度な集団”に勝るポイントです。

 

③ 精神的な安心感の中での試行錯誤

①と②が足し算されると、精神的な安心感のなかで試行錯誤が始まります。

責任はとるが、謙虚さを失わないリーダーとお互いに刺激し合いアイデアを出しまくるメンバー。

これが理想形です。

 

謙虚なリーダー+好奇心旺盛なメンバー=精神的安心感のなかでの試行錯誤 

 

 

チーミングの可能性

 

よく「イノベーションは交差点で起こる」と言われます。

交差点とは、文化、専門、知識、の交流点のことです。

ヨーロッパとアジアの交差点であったイスタンブールが中世の最先端であった、みたいな。

 

こう考えると、緩いチームは高度なチームを凌駕している可能性があります。

少なくとも、現代社会の抱える課題を解決しようとした時、必要なのは多様な視点、普通では考え付かないようなアイデアです。

緩いチームはたくさんの“交差点”を持っているという点で、これからの組織論の中核になっていくでしょう。

 

今日はここらへんで、おしまい。

ではまた!(^_-)-☆

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